1972年、中国の馬王堆地方で2100年前のミイラが発見されました。
ビーナッツ大の炭の表面積は約200~300㎡で、4LDKの敷地面積に相当します。
焼肉などを炭火で焼くと美味しいのには科学的な根拠があるのです。
その秘密とは…
焼き物にはガスを使うのが手っ取り早い方法ですが、直接肉の表面に1000 度以上の熱があたり、表面は焦げ、中は生焼けということが起きてしまいます。
さらにガスの炎には水蒸気が含まれるので食材に水分を補給する形になりこんがりとは焼けません。
一方、炭は、波長の短い「近赤外線」と波長の長い「遠赤外線」の両方を出します。
まず近赤外線で表面を暖め、そして遠赤外線で内部を焼くので、焼きムラができないのです。
きちんと焼くという意味では電子レンジでもできますが、それでもなぜ、炭火には勝てないのでしょう?
それは炭の遠赤外線がもつ輻射熱の効果です。
輻射熱で食材を加熱すると、表面を均一に素早く焼き上げる事ができるため、肉内部の旨み成分を閉じ込めたまま焼きます。
ですから外側はこんがり、中はジューシーに仕上がりおいしい焼き肉になるのです。
肉は焼くと酸化します。
しかし、炭焼きの場合、炭の燃焼時に発生する一酸化炭素によって肉の酸化が抑制されます。
その上、灰はアルカリ性であるため、肉の酸が中和され、まろやかに焼きあげる、と言われています。
炭で焼くと食材の表面に焦げ色がつきやすくなります。すると、タンパク質やグルタミン酸などの急激な変化によって良い香りが出ます。
また中も適度に焼かれるので、外側はコンガリし、中はジュワーッとなり、良い香りがするワケです。
更に炭自体の独特の深いコクとスモーキーな香りも影響します。